薬物(抗てんかん薬)でコントロールが困難な難治性てんかんに対しては、種々の検査でてんかん原性域(てんかん焦点)を同定し、同部を切除することで発作を改善させます。当院の特徴としては現時点で行いうるすべての検査、すなわちMRI,ポジトロンエミッショントモグラフィー(PET)、脳シンチグラフィー(SPECT)、神経磁気計測装置(脳磁図,MEG)、128chデジタル脳波・ビデオモニター装置、プロポフォールを用いた和田テスト(血管撮影装置)などすべての検査機器を装備していることです。これらの検査機器を駆使し、正確にてんかん原性域を同定した後に手術の適応を考えます。脳神経外科入院がすなわち直ちに手術という訳ではありませんのでご安心下さい。これらの検査でてんかん原性域がはっきりとわからない場合や、てんかん原性域が運動/感覚/言語などの重要な働きをもつ場所に存在することが予想される場合は、頭蓋内に電極(硬膜下電極や深部電極)を留置し、てんかん原性域をより詳細に同定し、電気刺激でその部位の脳機能を十分に確認した上で、手術を考えます。一番確実な手術法はてんかん原性域をとってしまう切除手術です。海馬を中心とした側頭葉にてんかん原性域が存在する側頭葉てんかんに対しては、今まで100例近くの患者さんに前側頭葉/海馬切除を行ってきましたが、70〜80%の患者さんが術後に発作がみられなくなっています。また、てんかん原性域が脳の重要な働きをしている部位や脳の広い範囲に存在する場合には軟膜下皮質多切術(MST)や脳梁離断術などの遮断手術を行い、良好な成績をあげています |